革新的な学校図書館デザイン:「リップル」

Design Actionが描く知識の波紋

Design Actionによる学校図書館のデザインプロジェクト「リップル」は、湖に落ちる水滴が引き起こす波紋からインスピレーションを得ています。本から得た知識を何度も熟考し、最終的には素晴らしい解釈に変えていく過程を象徴しています。

この図書館のデザインは、曲線の本棚と中央の丸いテーブルが重なり合う波紋を形成しています。床と天井のパターンが互いに対応し、全体の装飾を一貫性のあるものにしています。このプロジェクトは、35年以上の歳月を経て老朽化したキャンパスを美しく再生し、図書館の使用率を向上させることを目指しています。

デザイナーは、キャンパスが学習の場であるだけでなく、学生たちの第二の家であると考えています。そのため、学生たちに帰属意識を感じさせる快適な図書館が重要だと考えています。図書館の各所にはさまざまなレベルの緑が植えられており、それぞれの学生が自分だけの専門知識を持つ一人ひとりの存在を象徴しています。

また、淡い色の木材の要素が空間を明るくし、自然に近づけています。この図書館のデザインは、プラスチックラミネート、カーペット、ビニールタイル、音響織物、石、コーリアンなどを使用して実現されています。

このデザインは、2020年2月に香港の田愛堂陳黃淑芳紀念中学で完成しました。デザインチームは、クリエイティブディレクターのVincent LiとデザイナーのMancy Liから成り立っています。

デザイナーは、図書館が単なる本の保管場所であるという考え方を改革し、空間計画、視覚認識、カリキュラムの統合、マルチメディア学習を通じて新たな図書館を形成することを目指しています。デザイナーは、空間共有、多機能性、複雑な動線をフロアプランに取り入れることで、限られた空間を最大限に活用しています。

このデザインは、芸術、科学、デザイン、技術のベストプラクティスを組み込み、強力な技術的・創造的スキルを発揮し、生活の質を向上させ、より良い世界を創造することに寄与していると評価され、2021年のA'インテリアスペース、リテール&エキシビションデザイン賞でブロンズを受賞しました。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Vincent Li
画像クレジット: Design Action
プロジェクトチームのメンバー: Creative Director: Vincent Li Designer: Mancy Li
プロジェクト名: Ripple
プロジェクトのクライアント: Vincent Li


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